ダークモード
第0回 準備をしよう
この回でつくるもの:Unity をインストールして、シューティングゲーム用のプロジェクト「SpaceShooter」を作ります。ゲームに使う3Dモデルや音の素材も入れておきます。
この回で学ぶこと
- Unity Hub と Unity 6 のインストールのしかた
- Universal 3D テンプレートで新しいプロジェクトを作る方法
- Unity の画面(Scene・Game・Hierarchy・Inspector・Project・Console)の名前と役割
- Scene ビューの見回し方と、Q W E R T ツールの使い方
- フォルダを作って、ダウンロードした素材をプロジェクトに入れる方法
1. Unity Hub をインストールしよう
1-1. Unity Hub とは
Unity Hub(ユニティ ハブ)は、Unity 本体やプロジェクトをまとめて管理するアプリです。 「Unity を起動するときの入り口」だと思ってください。 Unity 本体は、この Hub の中からインストールします。
1-2. Unity Hub をダウンロードする
- Web ブラウザで https://unity.com/download を開きます。
- 自分のパソコンに合ったボタン(Windows 用 または Mac 用)を押して、Unity Hub のインストーラーをダウンロードします。
- ダウンロードが終わるまで待ちます。
1-3. Unity Hub をインストールする
Windows の場合
- ダウンロードした
UnityHubSetup.exeをダブルクリックします。 - 使用許諾(ルール)の画面が出たら、内容を確認して I Agree(同意する)を押します。
- インストール先はそのままで Install を押します。
- 終わったら Finish を押します。
Mac の場合
- ダウンロードした
UnityHubSetup.dmgをダブルクリックします。 - 使用許諾の画面が出たら Agree を押します。
- 出てきたウィンドウで、Unity Hub のアイコンを Applications フォルダにドラッグします。
- Launchpad または Applications フォルダから Unity Hub を起動します。
1-4. サインインする
Unity を使うには Unity アカウント(Unity ID)が必要です。
- Unity Hub を起動します。
- Sign in(サインイン)のボタンを押します。
- ブラウザが開くので、Unity アカウントでサインインします。
- サインインが終わると、自動で Unity Hub に戻ります。
- ライセンス(使う権利)についての画面が出たら、無料の Personal を選びます。
注意
Unity アカウントは、必ず保護者の人と一緒に作りましょう。メールアドレスやパスワードを登録するからです。 学校でアカウントが用意されている場合は、先生の指示にしたがってください。 パスワードは人に教えないようにしましょう。
先生へ
Unity アカウントの作成には年齢の条件があります。生徒が自分で作れない場合は、保護者のアカウントを使う、学校で用意する、などの方法を事前に決めておくとスムーズです。
2. Unity 6 をインストールしよう
2-1. インストールするバージョン
この教材では Unity 6(バージョン 6000.0 LTS) を使います。 LTS は「長い間サポートされる安定版」という意味です。 バージョンがちがうと、メニューの名前などが少し変わることがあります。
2-2. Unity 6 をインストールする
- Unity Hub の左側にある Installs(インストール)を押します。
- 右上の Install Editor(エディタをインストール)を押します。
- Official releases のタブを選びます。
- 一覧から Unity 6(
6000.0.〇〇f1のように 6000.0 で始まり、LTS と書かれているもの)を探して Install を押します。
ヒント
一覧に 6000.0 が見つからないときは、Archive(過去のバージョン)のタブや、Unity のダウンロードアーカイブのページから探せます。わからないときは先生に聞きましょう。
2-3. モジュールを選ぶ
次に「いっしょに入れる追加機能(モジュール)」を選ぶ画面が出ます。
- Web Build Support にチェックを入れます。(第19回で、作ったゲームを Web で遊べるようにするときに使います)
- Windows の人で、まだプログラムを書くアプリ(エディタ)を入れていない場合は、Microsoft Visual Studio Community にもチェックを入れます。
- Language packs(言語パック)の 日本語 には チェックを入れません。
- Install(または Continue)を押します。
- 規約の画面が出たら、内容を確認して同意のチェックを入れ、Install を押します。
- インストールが終わるまで待ちます。(数十分かかることがあります)
2-4. 日本語化しない理由
Unity は日本語表示にもできますが、この教材では 英語のまま 使います。
- この教材の手順は、すべて英語のメニュー名で書いてあるから
- インターネットで調べるとき、英語の名前のほうがたくさん情報が見つかるから
- エラーメッセージを検索するときにも英語のほうが便利だから
最初は英語が多くて大変に見えますが、よく使う言葉はすぐに覚えられます。 初めて出てくる言葉には、日本語の意味を( )で書いておきます。
3. プロジェクトを作ろう
3-1. プロジェクトとは
プロジェクト は、1つのゲームを作るための「材料と設計図が全部入ったフォルダ」です。 これから作るゲームは、全部この中に入れていきます。
3-2. 新しいプロジェクトを作る
- Unity Hub の左側にある Projects(プロジェクト)を押します。
- 右上の New project(新しいプロジェクト)を押します。
- 画面の上にある Editor Version が 6000.0 で始まるバージョンになっているか確認します。ちがったら、押して選びなおします。
- テンプレート(ひな形)の一覧から Universal 3D を選びます。
- Download template というボタンが出たら押して、ダウンロードが終わるまで待ちます。
- 右側の Project name(プロジェクト名)に
SpaceShooterと入力します。 - Location(保存場所)を確認します。わかりやすい場所(例: ドキュメントの中の
UnityProjectsフォルダ)にしておきましょう。 - Connect to Unity Cloud や Use Unity Version Control のようなチェックがあれば、外しておきます。
- Create project(プロジェクトを作る)を押します。
- Unity エディタが開くまで待ちます。(初回は数分かかります)
ヒント
Universal 3D は、URP(ユニバーサル・レンダー・パイプライン)という「きれいで軽い絵の出し方」を使うテンプレートです。3Dモデルを使った2Dゲームにぴったりです。
注意
プロジェクト名や保存場所のフォルダ名には、日本語や空白を使わない ようにしましょう。うまく動かない原因になることがあります。
4. Unity の画面を知ろう
4-1. 6つのウィンドウ
Unity が開いたら、まず画面の名前と役割を覚えましょう。
| ウィンドウ | 役割 |
|---|---|
| Scene(シーン)ビュー | ゲームの世界を作る作業場。物を置いたり動かしたりする |
| Game(ゲーム)ビュー | カメラに映る、実際のゲーム画面 |
| Hierarchy(ヒエラルキー) | 今のシーンに置いてある物の一覧 |
| Inspector(インスペクター) | 選んだ物のくわしい設定。位置や色などを変える |
| Project(プロジェクト)ウィンドウ | プロジェクトに入っているファイル(素材やスクリプト)の一覧 |
| Console(コンソール) | メッセージやエラーが表示される場所 |
- Scene と Game は、上のタブを押すと切りかえられます。
- Console は Project ウィンドウのとなりにタブがあります。見つからないときは、メニューの Window > General > Console で開けます。
ヒント
ウィンドウの配置がぐちゃぐちゃになってしまったら、メニューの Window > Layouts > Default を選ぶと、最初の配置に戻せます。
4-2. ゲームオブジェクトとコンポーネント
Unity では、シーンに置く物をすべて ゲームオブジェクト(GameObject)とよびます。 ゲームオブジェクトには、コンポーネント(Component)という「部品」をくっつけて、機能を足していきます。
- Hierarchy で Main Camera をクリックして選びます。
- Inspector を見ます。Transform、Camera などの部品が並んでいます。これがコンポーネントです。
Transform はすべてのゲームオブジェクトが持っている部品で、Position(位置)、Rotation(回転)、Scale(大きさ)を決めています。
4-3. Scene ビューを見回す
Scene ビューの中で、マウスを使って見る位置を変えてみましょう。
| 操作 | できること |
|---|---|
| 右ボタンを押したままドラッグ | その場で見回す |
| 右ボタンを押したまま W A S D | 見回しながら前後左右に飛ぶ |
| マウスホイールを回す | 近づく・遠ざかる |
| ホイールを押したままドラッグ | 画面を上下左右にずらす |
| Alt(Macは Option)を押したまま左ドラッグ | 選んだ物のまわりをぐるっと回る |
| 物を選んで F キー | その物にズームして画面の真ん中に出す(フォーカス) |
- Hierarchy で Main Camera をダブルクリックします。(F キーと同じで、カメラにフォーカスします)
- マウスホイールを回して、遠ざかったり近づいたりしてみます。
- 右ドラッグで見回してみます。
ヒント
迷子になったら、Hierarchy で何かを選んでから Scene ビューの上で F キーを押しましょう。
4-4. Q W E R T ツール
Scene ビューの左上には、物を操作するツールが並んでいます。キーボードでも切りかえられます。
| キー | ツール | できること |
|---|---|---|
| Q | View(手のひら) | 画面をずらす |
| W | Move(移動) | 矢印をドラッグして動かす |
| E | Rotate(回転) | 輪をドラッグして回す |
| R | Scale(拡大縮小) | 四角をドラッグして大きさを変える |
| T | Rect(四角) | 主に UI や 2D の大きさを変える |
- Hierarchy で Directional Light を選びます。
- Scene ビューの上で W キーを押し、赤・緑・青の矢印が出ることを確認します。
- E キーを押し、輪が出ることを確認します。
- 何も動かさずに W キーに戻しておきます。
よくあるまちがい
うっかり物を動かしてしまったら、Ctrl+Z(Macは Cmd+Z)で元に戻せます。あわてずに戻しましょう。
5. フォルダを作ろう
5-1. フォルダの決まり
ファイルがごちゃごちゃにならないよう、最初にフォルダを作ります。 自分で作ったものは _Game フォルダに、ダウンロードした素材は ThirdParty フォルダに入れます。 (_ を先頭につけると、一覧のいちばん上に表示されて見つけやすくなります)
完成したときのフォルダの形はこうです。
Assets
├ _Game
│ ├ Scenes … シーン
│ ├ Scripts … スクリプト(プログラム)
│ ├ Prefabs … プレハブ
│ ├ Materials … マテリアル(色や質感)
│ ├ Audio … 自分で使う音の整理用
│ └ Data … ステージのデータなど
└ ThirdParty
├ KenneySpaceKit … 3Dモデル
├ KenneySounds … 効果音
└ Music … BGM5-2. _Game フォルダを作る
- Project ウィンドウの左側で Assets をクリックして選びます。
- Project ウィンドウの右側の何もないところで右クリックし、Create > Folder を選びます。
- 名前を
_Gameにして Enter キーを押します。 - できた
_Gameフォルダをダブルクリックして、中に入ります。 - 右クリック > Create > Folder で
Scenesフォルダを作ります。 - 同じように
Scripts、Prefabs、Materials、Audio、Dataを作ります。
5-3. ThirdParty フォルダを作る
- Project ウィンドウの左側で Assets をクリックして、
Assetsに戻ります。 - 右クリック > Create > Folder で
ThirdPartyフォルダを作ります。 ThirdPartyをダブルクリックして中に入ります。- 右クリック > Create > Folder で
KenneySpaceKitを作ります。 - 同じように
KenneySounds、Musicを作ります。
ヒント
名前をまちがえたら、フォルダを選んで F2 キー(Macは Enter キー)を押すと名前を変えられます。
6. 素材を入れよう
6-1. CC0(シーシーゼロ)ってなに?
今回使う素材は、すべて CC0 というライセンス(使ってよい条件)がついています。 CC0 は「だれでも自由に使ってよい。名前を書かなくてもよい」という意味です。 作った人への感謝の気持ちとして、ゲームの最後やWebページに名前を書いておくとすてきです。
| 素材 | 中身 | 入れる場所 |
|---|---|---|
| Kenney Space Kit | 宇宙船や岩の3Dモデル | ThirdParty/KenneySpaceKit |
| Kenney Sci-fi Sounds | ビームや爆発の効果音 | ThirdParty/KenneySounds |
| 8-bit Epic Space Shooter Music | BGM | ThirdParty/Music |
6-2. Kenney Space Kit を入れる
- ブラウザで https://kenney.nl/assets/space-kit を開きます。
- Download のボタンを押します。
- 寄付(Donate)をお願いする画面が出ることがあります。寄付はしなくてもダウンロードできます。「寄付しないで続ける」ようなリンクを押してください。
- zip ファイルがダウンロードされたら、zip を展開(解凍)します。Windows は右クリック > すべて展開、Mac はダブルクリックです。
- 展開したフォルダを開き、
Modelsの中にある FBX の入ったフォルダ(FBX formatのような名前)を探します。 - Unity に戻り、Project ウィンドウで
Assets/ThirdParty/KenneySpaceKitを開きます。 - エクスプローラー(Macは Finder)から、FBX のフォルダの中身を全部選んで、Project ウィンドウの右側にドラッグ&ドロップします。
- 読み込みが終わるまで待ちます。
ヒント
フォルダの名前は、素材のバージョンによって少しちがうことがあります。拡張子が .fbx のファイルが入っているフォルダを選べばOKです。
注意
GLTF format や OBJ format など、ほかの形式のフォルダは入れなくてかまいません。同じモデルが何個も入って、まぎらわしくなります。
6-3. Kenney Sci-fi Sounds を入れる
- ブラウザで https://kenney.nl/assets/sci-fi-sounds を開きます。
- Download を押して zip をダウンロードします。(寄付の画面が出たら、さっきと同じように進みます)
- zip を展開します。
- 展開したフォルダの中から、音のファイル(
.oggなど)が入ったフォルダ(Audioのような名前)を探します。 - Unity の Project ウィンドウで
Assets/ThirdParty/KenneySoundsを開きます。 - 音のファイルを全部選んで、Project ウィンドウの右側にドラッグ&ドロップします。
6-4. BGM を入れる
- ブラウザで https://opengameart.org/content/8-bit-epic-space-shooter-music を開きます。
- ページの下のほうにある File(s) のところから、音楽ファイルのリンクを押してダウンロードします。
- zip だった場合は展開します。
- Unity の Project ウィンドウで
Assets/ThirdParty/Musicを開きます。 - 音楽ファイル(
.mp3、.ogg、.wavなど)をドラッグ&ドロップします。
ヒント
音のファイルを Project ウィンドウで選ぶと、Inspector の下のほうで再生ボタンを押して試し聞きできます。
先生へ
学校のネットワークでダウンロードが制限されている場合は、先生があらかじめ素材を共有フォルダに用意しておくと授業がスムーズです。BGM の配布ファイルの形式は変わることがあるので、事前に確認してください。
7. 保存とプロジェクトの開き方
7-1. 保存する
Unity は自動では保存されません。こまめに保存するくせをつけましょう。
- Ctrl+S(Macは Cmd+S)を押します。今開いているシーンが保存されます。
- メニューの File > Save Project を選びます。プロジェクトの設定が保存されます。
注意
シーンに保存していない変更があると、Hierarchy のシーン名の横に *(アスタリスク)が出ます。* を見たら保存しましょう。
7-2. Unity を終わる
- Ctrl+S(Macは Cmd+S)で保存します。
- Windows はメニューの File > Exit、Mac はメニューの Unity > Quit Unity を選びます。
- 「保存しますか?」と聞かれたら Save を押します。
7-3. 次回プロジェクトを開く
- Unity Hub を起動します。
- 左側の Projects を押します。
- 一覧の SpaceShooter をクリックします。
- Unity エディタが開くまで待ちます。
よくあるまちがい
Unity が開いている間に、プロジェクトのフォルダをエクスプローラー(Finder)で移動したり、名前を変えたりしてはいけません。プロジェクトがこわれることがあります。 USB メモリなどにコピーするときは、Unity を終わってから プロジェクトのフォルダごと コピーしましょう。
チャレンジ課題
- Project ウィンドウの
KenneySpaceKitで、モデルを1つずつクリックしてみましょう。Inspector の下にプレビューが出ます。自機にしたい宇宙船、敵にしたい宇宙船を探しておきましょう。 KenneySoundsの効果音を試し聞きして、「弾を撃つ音」「爆発の音」に使えそうなものを見つけておきましょう。- Scene ビューの右上にある、カメラの向きを示す立体的なマーク(ギズモ)をクリックしてみましょう。見る向きが切りかわります。
つまずきポイント
| こんなときは | ここを確認 |
|---|---|
| Unity Hub にサインインできない | ブラウザで Unity のページにサインインできるか確認。保護者・先生に相談 |
| 6000.0 のバージョンが一覧にない | Archive タブやダウンロードアーカイブから探す |
| テンプレートに Universal 3D がない | Editor Version が Unity 6 になっているか。Download template を押したか |
| Console ウィンドウが見つからない | Window > General > Console で開く |
| 画面の配置がバラバラになった | Window > Layouts > Default で元に戻す |
| ドラッグしても素材が入らない | zip のままドラッグしていないか。展開してから中身をドラッグする |
まとめ
- Unity Hub から Unity 6(6000.0 LTS)をインストールし、Universal 3D でプロジェクト
SpaceShooterを作りました。 - Scene・Game・Hierarchy・Inspector・Project・Console の6つのウィンドウを覚えました。
_GameとThirdPartyのフォルダを作り、モデル・効果音・BGM を入れました。- 保存は Ctrl+S(Macは Cmd+S)。こまめに保存しましょう。